EDGECORTIX PRESS RELEASE

EdgeCortix SAKURA-I AIアクセラレーター、
強固な放射線耐性を実証 – 多くの軌道および月面探査に適用可能

NASAがEdgeCortix SAKURA-Iの放射線テスト結果を正式に公開

2025年1月28日、エネルギー効率に優れた人工知能(AI)処理をエッジで行うことに特化したファブレス半導体のリーディングカンパニーであるEdgeCortix® 株式会社(本社:東京都中央区、読み方:エッジコーティックス)は本日、同社のSAKURA-I AIアクセラレーターが地球軌道や月面を含む宇宙ミッションに適しており、高い放射線耐性を示すことを発表しました。NASAの電子部品およびパッケージングプログラム(NEPP)は、EdgeCortixのAIアクセラレーターに対して2段階にわたるテストを実施し、プロトンおよび重イオン放射線に照射した結果、宇宙のような環境においても放射線衝撃に耐える能力を高く評価しました。

NASA-tests-SAKURANEPPの試験プロジェクトは、宇宙空間での完全自律性を実現するという目標を推進するために立ち上げられました。機械学習やコンピュータ・ビジョンの進歩は、センサーの処理能力を強化する上で大きな可能性を示していますが、これらのアルゴリズムが必要とする計算負荷は、しばしば多くの組み込み型中央処理装置(CPU)の能力を超えることがあります。さらに、グラフィック・プロセッシング・ユニット(GPU)は、強力ではあるものの、通常40W以上を消費し、多くの宇宙ミッションで求められる許容電力閾値を大幅に超えてしまいます。これらの重大な課題に対処するため、NEPPは、潜在的なソリューションとして、EdgeCortixのSAKURA-Iを含むいくつかの商用オフ・ザ・シェルフ(COTS)の低消費電力AIアクセラレータの評価を行いました。

マサチューセッツ総合病院およびローレンス・バークレー国立研究所で実施されたプロトンおよび重イオンのテストにより、EdgeCortixのアクセラレータが低軌道、静止軌道、月面などの環境に適した放射線耐性を示すことが確認されました。テストの結果、SAKURA-Iは破壊的なイベントを一切発生させることなく、他の類似製品と比較して、一時的な放射線の影響が著しく低い割合で発生することが確認されました。これらの結果は、商用オフ・ザ・シェルフのエッジAIアクセラレータを宇宙で導入する可能性を強調するものであり、近い将来のミッションにおいて、より複雑で、効率的、かつコスト効果の高い運用への道を開くものです。

EdgeCortixの創業者兼CEOであるサキャシンガ・ダスグプタは次のように述べています。
「SAKURA-Iが実証した耐放射線性は、AIを活用した宇宙探査の進展における重要なマイルストーンを示しています。膨大なデータポイントを迅速かつ正確に処理し、地球上のシステムに依存せずに分析や意思決定を行うことは、かつては実現不可能だと考えられていました。NASAのテスト結果は、宇宙飛行中の高性能で自律的なデータ処理が、もはや単なる可能性だけでなく現実のものとなっていることを裏付けています。EdgeCortixは、今日の自律型宇宙アプリケーションを強化する最先端のAIソリューションを提供する準備が整っています。」

プロトンおよび中性子テストの結果に関する詳細は、以下に掲載された論文でご確認いただけます。

EdgeCortix SAKURA-I Machine-Learning, PCIe Accelerator SEE Heavy Ion Test Report
https://ntrs.nasa.gov/citations/20240015800

EdgeCortix SAKURA-I Machine-Learning, PCIe Accelerator SEE Proton Test
https://ntrs.nasa.gov/citations/20240006221

EdgeCortixについて

コネクテッド・インテリジェント・エッジの未来を切り拓くEdgeCortixは、エッジにおける生成AIワークロードのエネルギー効率に優れたAI処理に特化したファブレス半導体企業です。2019年に設立され、東京(日本)に研究開発本部を置く同社は、特許取得済みの「ハードウェアとソフトウェアの協調探索」手法を活用したソフトウェア・ファーストのアプローチにより、AIに特化したランタイムで再構成可能なアクセラレータプロセッサを設計しています。EdgeCortixの製品は、防衛、航空宇宙、スマートシティ、インダストリー4.0、自律走行車、ロボティクスなど、急成長するハードウェア市場に革命をもたらしています。

EdgeCortixについては、ウェブサイトをご確認ください。
https://www.edgecortix.com/ja/.

NASAの電子部品およびパッケージングプログラム(NEPP)について

NEPPプログラムは、NASAの宇宙飛行ミッションおよびハードウェアに関連する、電気・電子・エレクトロメカニカル(EEE)部品の性能、適用、故障モード、テスト方法、信頼性、供給チェーンの品質に関する技術的知識と推奨事項を提供します。この情報は、NASAおよび高信頼性の航空宇宙コミュニティに向けて、出版物、ウェブページ、また、https://nepp.nasa.gov/ 上に掲載されたリンクを通じて提供されています。

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Racepoint Global for EdgeCortix
edgecortix@racepointglobal.com